SAT

SAT

日本の警察が持つ特殊部隊SAT

Special Assault Team、通称SAT(サット)は、日本の警察の誇る特殊部隊です。
特殊急襲部隊と訳すことができますが、正式名称は特殊部隊であり、ハイジャック事件をはじめとするテロ事件に対して即応できるカウンターテロ部隊になっています。
重要施設占拠といった事案に対しても対応できるよう、急襲任務もこなせるようになっているのです。

SATが成立した背景

SATができた背景には、世界でも有数のテロ組織になってしまった日本赤軍の暗躍がありました。
1972年にミュンヘンオリンピック事件が発生しましたが、この時の犯人の要求の一つにイスラエルに収監されていたパレスチナ人の解放の中に日本赤軍の幹部の解放も含まれていたのです。

この衝撃的な事件に際し、銃火器等の使用された重大突発事案に対応できる組織が必要となりました。
ですが、この時点では、機動隊に対して装備を与え訓練を数回行っているにすぎず、世界的な特殊部隊と比べてあまりにも貧弱だったのです。

そんな最中に起こったのが、1997年のダッカ日航機ハイジャック事件であり、日本政府と赤軍とのやり取りが行われる中で、バングラデシュの軍事クーデターのきっかけともなってしまいました。
世界にテロリストまで輸出するのか言われた事件であり、こういったハイジャック事件が日本で起きた場合に対処できるのかどうか、大きな議論にもなったのです。

さらに1月もたたずに、ルフトハンザ航空機ハイジャック事件が発生します。
この時に、西ドイツ政府はミュンヘンオリンピック事件を教訓に特殊部隊GSG-9を組織しており、鎮圧に成功するのです。

日本でも特殊部隊の必要性を加速させることとなり、SATの前身である特科中隊が組織されることになります。
すでに出来上がっていたSASやGSG-9に人員を派遣し研修させたり情報を交換したりすることで成立したのです。
しかし、このことは公表されることもなく、1995年に起きた全日空857便ハイジャック事件で通称SAPと呼ばれる特殊部隊が出勤するまで公にされることはありませんでした。

いまだ全貌が見えないSAT

SATとなったのは、1996年のことであり、警視庁通達により公式部隊となったことによって強化再編されてからです。
これにより、機動隊とは独立した組織となり、機動性を高めた対テロ即応部隊となりました。

いまだ極秘とされていることが多いSATですが、初めて訓練の様子が公開されたのは2007年のことです。
装備等も完全公開されているわけではなく、いまだに不明な点を多く残しています。

特殊な装備も持つSATですが、これらは特殊銃などと区別されており、使用に関しては警察本部長から指名を受けた指定警察官が使用を許されています。
ただし、取り出しや連射など装備の持つ機能を最大限発揮するためには、指揮官の命令がなければいけません。
それでも、急を要している場合には、即応部隊らしく指定警察官の判断で行うことも許されているのです。

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