スペイン

スペインは人口1000人あたりの警察官の数が5人となっており、トルコ、キプロスとともに警察官が多い国として知られています。
これに比べて日本は2人となっており、先進国ではもっとも少なくなっています。
このようにスペインには警察官が多いため、犯罪も比較的少ないです。

もともとスペインの警察は市民の弾圧と監視のためにあったため、市民のための警察というよりも、軍の警察のようなものでした。
しかし1978年に新憲法が制定されたため、警察は軍から分離されることになり、市民の安全と保護のための組織となりました。
スペインには4つの警察組織があります。

国家警察総局

その1つは国家警察総局(Direccion General de Policia)です。
ここに属している警官たちは「091」のマークが入ったパトカーに乗っています。
国家警察総局の警察官は、夏季に白色の上着を着ていることで有名です。
彼らは内務大臣の指揮下にある文民色が濃い警察官で、県内の都市や市の中心部の治安維持に努めています。
国家警察総局の警察官は身分証明書やパスポートを発給する任務や、外国人の出入国及び在留の管理、麻薬の捜査などを行っています。

治安警備総局

2つ目の警察組織には治安警備総局(Direccion General de la Guardia Civil)があるのです。
この組織に属する警官は緑の制服を着ており、常にパトカーで巡回しながら、街頭の治安の維持にあたっています。
治安警備総局の警官は軍隊のような性格で、武装をしています。
彼らは国家警察総局の警官たちとほぼ同じ業務を担当しますが、これらのほかに武器及び爆発物の密輸などの取り締まり、重要な施設の警備などを行っているのです。

市警察

3つ目は、スペインには地方公共団体が管轄する市警察(Servicio de la Policia Municipal)もあります。
彼らの主な仕事は、管轄下の市民の安全を守ることと、交通警察の任務を果たすことです。
このほかに、管轄下の地域の公共施設や建造物の警戒、犯罪が多発している地域の巡回なども行っています。

自治州警察

4つ目は、自治州警察(Policias Autonomas)です。
これはバスク地方、カタルーニャ地方、ナバラ地方といった自治州が、独自に持っている警察組織のことです。
近年スペインでは、国家警察総局と治安警備総局が国家警察体(CUERPO NACIONAL DE POLICIA -C.N.P)として統合を果たしています。
統合された新組織には新たに科学警察局(COMISARIA GENERAL DE POLICIA CIENTIFICA)が設けられ、法科学のスペシャリストたちが集っているのです。
ここでは詳細な指紋の鑑定や、人骨の鑑定などの科学捜査が行われています。

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