イタリア

イタリアの新聞記事に「偽警官捕まる」というものがありました。
偽警官は「そこで事件が起きた、荷物を調べるので協力してもらいたい」と言い、バックの中身や財布の中身を探ります。
調べている間は別の偽警官が尋問する形で持ち主の目をそらせ、その隙に財布から現金、パスポート、身分証、カード、貴金属などを盗みます。

日本人も被害にあった

日本人観光客の中にはカードの暗証番号まで尋ねられ、答えてしまった方もいらっしゃるとか。
テルミニ駅、バチカン周辺でニセ警官詐欺被害が多発しており、被害報告が寄せられています。
今回は見事犯人が捕まりましたが、その犯人宅からは、ドル、カナダ、ユーロ、円などの紙幣と、数カ国のパスポート類が出てきました。

記事では、イタリア警官はこのような尋問を街頭ですることはないので、不審な尋問を受けることがあったら、すぐにその場で、携帯電話で下記の警察番号に電話するようにと注意を喚起していました。
番号は113番か112番です。
このような、イタリアにおけるニセ警察官事件についてのエピソードは後を絶ちません。

偽警察官のエピソード

知人からこんな話を聞きました。
イタリアのミラノで知人が奥さんと散歩していたら「ポリッツァ、ポリッツァ」と二人組の警官風の男に呼び止められたそうです。
どちらもいかめしい顔付きで、ひとりの大柄な男はフランス映画で刑事やギャング役で活躍した俳優のリノ・バンチュラに似ており、二人でパトカーもどきの車の傍に仁王立ちしていました。
最初からうさん臭さを感じていましたが、ニセ警察官の手口を見てみたいという好奇心もあって夫婦ふたりで立ち止まったそうです。

彼らは、「我々は麻薬捜査をしており、東南アジアへ行って帰ったばかりだ」などと、ウソであることが丸分かりのストーリーで、自ら正体をバラしているも同然でした。
知人が腰につけていたコンパクトカメラを指して「それは何だ?」と尋ねるので、彼が「カメラだよ」とケースごと見せたら、もっともらしく匂いを嗅いだりの名演技。

「どの国から来たのか、パスポートを見せろ!」と言うので、どうぞと奥さんのパスポートのコピーを見せたところ、そのニセ警官は知人に対しても「お前もだ!そして本物を出せ」と言って来たので「オリジナルは大事にしまってあるので今は出せない」とつっぱねました。

当時、その知人は研究職として警察に勤めていたため警察官と接する機会が多く、警察官に対する怖さとか威圧感といったものはあまり感じなかったそうです。
その経験もあって、このように平然と受け答えができたのでしょうね。

偽警察官の手口

ニセ警官たちは、執ように知人夫婦からパスポートや財布を出させようとしましたが、知人は頑としてそれを拒否し、適当に振り切って最終的には逃げたそうです。
後で調べたところ、パスポートを出させて取り上げ、パスポートを気にする旅行者に財布の中身を車のボンネット上に出させ、チェックしている振りを装って札を1、2枚抜き取るという、やはり定番の手口を彼らも使おうとしていたことが分かったそうです。

帰りに警察署を見つけたので、車の中にいた若い警察官に偽警官についての説明をしたのですが、被害が無かったからなのか事件として取り上げる様子もなく、単に軽く聞き流していたのには、むしろニセ警官よりそちらの方が驚いたと話してくれました。
なかなかニセ警官の事件が根絶しないことのウラには、実際の警察のこんな態度も関係があるのかもしれませんね。

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