オランダ

オランダ王立保安隊というものがあります。
保安隊というと日本では馴染みのない言葉かもしれませんが、近衛兵や憲兵と言えばピンと来る人もいらっしゃるでしょう。
つまり、王室や皇室を守る軍団や軍人のことです。

オランダの軍人はエリート

オランダは正式名称はオランダ王国であり、立憲君主国になります。
立憲君主国では、日本における天皇にあたる国王が憲法において君主とされているので、つまり日本もオランダと同じ立憲君主国という事です。

オランダ王立保安隊とは、オランダ国王を守るための近衛兵となります。
イギリスのバッキンガム宮殿の近衛兵をイメージすると分かりやすいかもしれません。
実際にオランダ王立保安隊は、このイギリスの近衛兵をモチーフにして創立されたほどです。

しかし、現在のイギリスは立憲君主国ではないので、イギリスとオランダのものを比べるのには少しニュアンスが違ってきます。
このオランダ王立保安隊は、オランダ軍の陸軍・空軍・海軍に次ぐ第四の軍とされており、軍隊の中でも選りすぐりのエキスパートが選ばれます。
いわば軍人のエリート集団とも言えますし、オランダ王立保安隊に就くことは大変名誉なことなのです。

歴史は200年ほど

この歴史はヨーロッパの憲兵の中では比較的浅くなります。
そのためかオランダ王立保安隊の勲章には、近代的な武器である手榴弾が模されているほどです。
といっても創設されたのは1814年であり、今年でちょうど200周年を迎えます。
その間に大きな戦争が幾度もあり、ときにはドイツに占領されて一時は壊滅の危機にまで陥ったこともあります。
紆余曲折しながらも現代に至る歴史のある軍隊の一つだと言えるでしょう。

ちなみにオランダ王立保安隊を創設したウィレム1世は、オラニエ=ナッサウ家から初めて王位に就き、現在のウィレム=アレクサンダーに至るまでずっと仕えてきました。
ある意味でナッサウ家御用達の近衛兵とも言えます。

ただし王立保安隊とありながらも、常に王位のある方を警護するわけではありません。
平時では王室以外にも政府首脳や中央銀行・主要空港の警備などもされています。
オランダ王立保安隊に指示を出すのは王室だと勘違いされるかもしれませんが、実際はオランダの司法省が指揮をしているのです。

もしもオランダのハウステンボス宮殿などに足を運ぶことがあれば、オランダ王立保安隊に出会えるかもしれません。
しかし、バッキンガム宮殿の近衛兵のように観光客向けの行進をしているわけではないため、過大な期待は控えておいたほうがいいでしょう。

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