フランス

約55万平方キロメートルの面積を持つフランス。ソビエト連邦を除けばヨーロッパ最大の国です。
フランス人は自分の国を「エグザゴン」(六角形)と呼ぶのが常です。
地図を見ればその理由がお分かりいただけますが、フランスには、イギリス海峡、大西洋および地中海沿岸に優れた海岸があり、また、雪を頂く壮大なアルプス山脈とピレネー山脈があります。

多言語が使われている

フランスは共和国で、パリ特別市と95の県に分かれており、地中海のコルシカ島もこれに含まれます。
地中海の諸民族・ケルト人・ゲルマン人・ラテン人といった遠い祖先の名残をとどめる様々なタイプの人々が混じり合っています。
今日ではフランス人はみなフランス語を話します。

かつてのアルザス‐ロレーヌ地方では、年配の人々はいまだにドイツ語かドイツ語の方言を使っています。
第一次世界大戦後ポーランドからフランスへ来た坑夫たちは大抵ポーランド語を話します。
イタリア人やアルジェリア人も大勢います。
近年になって、スペイン人とポルトガル人の労働者が多数フランスへやって来ましたから、スペイン語とポルトガル語も全国的によく聞かれるようになりました。

治安維持は警察が守っているが…

このように、異民族、異文化が混ざり合うバラエティに富んだ国の安全は、一体誰のよって維持されているのでしょうか。
「もちろん警察です」と声を大にして言いたいところですが、現実にはいささか難しい問題が生じています。

フランスの警察官は人権侵害を行っているとして、国際人権保護団体である、アムネスティ・インターナショナルが報告を寄せたのです。
警察官の手で虐待や人種差別、行き過ぎとも思える力の行使がなされている、と報告は続きました。

目撃者や被害者の訴えは増える一方です。
アムネスティの調査によると、様々な年代が被害に遭っており、その中には少数民族や外国からの移民なども多く含まれていたそうです。

良くない評判が広がった

これにより、フランス警察官が偏見や差別を動機とした虐待を日常的に行っているのでは、という味方がますます強まりました。
以前よりフランスの警察官の評判はあまり良くなく、ノルマ達成のために無茶な取締りをしているなどとして、良くない評判が立っていましたが、今回のこの報告により、そのムードは一気に高まりました。

たしかに、被害者の苦情を100%信用するわけにはいきません。
中には虚偽の訴えもあることでしょう。
しかし、実際の苦情の数に対する調査の数、免職の数が著しく低く、また裁判にすらかけられることもないまま決着を見ていることに疑問が隠せません。

これほど虚偽の訴えが多いというのも考え難い事実です。
これにより、警察に対する苦情を取り扱う委員会を設置する運びとなりました。
本来、人とその環境を守り、地域の人々に公平に接し、安全を携えることが彼らの業務の目的であるにも関わらず、それが彼ら自身の手によって打ち砕かれていることが残念でなりません。

また、虐待や差別といった酷い行為は、警察内でもごく一部の人間によってのみ行われているもので、他の大多数の警察官は真摯な態度で任務に当たっています。
しかし、このような報告はフランスの警察全体のイメージに大きく関わります。

国民の間で警察に対する不信感が強まってしまうなら、一体誰が国の安全と安心を保護してくれるのでしょうか。このような許されざる行いをしている当人達が、早く本心に立ち返ること、また相応の処罰が与えられることを多くの人が望んでいます。

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