ベトナム

人々が警察に対して持つイメージは様々です。
厳格だったり、生真面目だったり、フレンドリーだったり、意外とジョークが通じたり…。
しかし一般的に言ってもやはり真面目さが伝わるもの、マナーの守られている警察官の好感度が高いであろうことは、言うまでもありません。

ベトナム警察に導入された禁止事項

これまでベトナム国民が警察に持つイメージは、黒いサングラスをかけてタバコをスパスパ吸うという、かなり厳つい、まるでギャングか何かのイメージだったのですが、そんな彼らの規律を正す意味で、新たに多くの禁止事項が最近加わりました。

このたび新しく導入された規則の内容は非常に具体的で、「公共の場ではサングラスをかけない」「喫煙をしない」「読書をしながら巡回しない」「ポケットに手を突っ込まない」といったことが含まれています。
公共の場にふさわしいマナーを保ち、任務は正しい姿と身なりで遂行するべきである、というのが新しい規律の背景にあるもので、これによって交通課の警察が、罰則を課すためサングラスをかけてタバコを吸いながら木陰に潜んで相手を待つ、といったことも出来なくなってしまいました。

細かく規律が決められた

上記の内容の他にも、無駄話や仕事と関係のない私用電話もしてはいけないと規律では明言され、さらに勤務中や警察署内での飲酒も禁じられました。
飲酒については、日本人の感覚からすると当然のことと思いますが、この規律はかなり細かく日本人の意識の上をいきます。

場所や時間を問わず泥酔してはいけない上、違法な運営をしているレストランなどを利用するも出来なくなりました。
つまり、法に違反する形で営業している店を利用して売り上げを伸ばすことは、公序良俗を正しく守るべき警察官にふさわしくない行いである、と定められたわけです。
厳しいと思うものから、それほど今までのマナーが悪かったのだろうかと呆れてしまいますが、警官が市民の模範となり、治安や風紀を向上させたいというのがこの新しい規律の狙いのようです。

熱くて責任感が強い警察官が増えた

日本の警察もノルマを達成するために、間違えやすい交通標識の後ろでわざとに取り締まりをすることもあるといいますので、ベトナムのマナー改善から学ぶところはありそうです。
さて、このような規律が功を奏したのか、熱い責任感を発揮した警察官がベトナムでは話題になっています。
交通違反をしたバスに罰金を科すため、警察官が近づいて違反キップを切ろうとしたところ、運転手はなんと車両ごと逃走。
警察官は食い止めようとフロントガラスにしがみつき、そのまま1キロ以上も走ったというのです。

フロントガラスにしがみつき、命がけで違反キップを切ったというベトナム交通警察のグエンさんはハノイ市でパトロールをしていた際に交通違反をしたバスを発見。
違反チケットを切るために運転手をバスから降ろし、書類を用意しようとしたそのとき、運転手は突然激しく抵抗。
グエンさんを振り切ってバスに乗り込み逃走を試みたのですが、ここで諦めるグエンさんではありません。
なんと彼は体で止めるかのようにバスの前方へ走りだし、走行するバスのフロントガラスにしがみついたというのですから驚きです。

グエンさんが振り落とされるか、運転手が諦めるか……ネットにアップされている動画によるとそんなにスピードは出ていないようですが、体感速度は相当のものではないでしょうか。
振り落とされれば大怪我どころか命を落としかねないというグエンさんの劣勢にも関わらず、1.6キロほど走ったあと、運転手はついに観念。
グエンさんは違反チケットを切ることに成功しました。
ここまでする彼の責任感に驚くともに畏敬の念を感じます。
なお、逃走しようとした運転手は公務執行妨害という更なる罪で逮捕される可能性もある、とのことでした。

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